どうもどうもaset Blogも大分ご無沙汰しちゃってるDJ Uでございます。
年末も差し迫った今日このごろ。ていう事はaset Finalも間近という事で、なかなかやるせない気持ちになりがちですが、やっぱ年末年始は楽しまなきゃねって事で、ダークな気分を吹き飛ばすべく(って程では無いけど)asetレジデントDJ勢で年間ベストを挙げていこうぜっ!という企画でございます。
皆さんDJなので年間ベストと言えば音楽となりそうですが、そこも抑えつつ各自好き勝手な年間ベストを挙げてい行こうという事に相成りました。その方が皆の個性が出ていいよね!(いいって言って!)
というわけで若干むりくりながらスタート!
Best Track of The Year
D.J.Fulltono / BC9FW (Booty Tune)
個人的にダブミニマルが大好物。なのでダブミニマルのリリースはちょくちょく買っているのだけどPaperclip People /The Climax (Basic Reshape)(04’)が叩きだしたバッケンレコードを超えるダブミニマの新しい可能性を聞かせてくれるような作品にはなかなかお目にかかれない。まあ、そんなエポックメイキングなトラックがポンポン生まれう訳も無く半ば諦めていたのだけど、予想外の方向からくらった一撃がこれ。
タイトルからも想像がつく通り“ベーシックチャンネルの名曲Phylyps Trak II”をサンプリングして作ったJUKEトラック。
こう書いてしまうと「単にベーチャンネタのJukeなだけだろ?」と思われそうだか、そう思う人にこそ是非聴いて欲しい。
Jukeはリズムの手数が多く、一見(いや一聴か?)音のスペースが残されていないと思われがちだけど、超重低域にオフセットしたベースとキックのおかげもあって、実は思いの他、音の空間にはスペースが残されている。その空間へ積極的にアプローチした作品はまだ少なく、そこには新しいミニマルミュージックの財宝がまだまだ眠ってると思うのだけど、そこを見事に掘り起こしたのがこのトラック。JUKEに興味が無いダブミニマル好きにこそ聴いて欲しい一曲。ダブミニマルの新たな一歩だ。
あつ、試聴する時はヘッドホン必須です!pcのスピーカーなんかだとそのシンコペーションバリバリの低音と音の響きの絶妙なコンビネーションが良く判らないと思うので…
BEST DJ of The Year
D.J.Fulltono
D.J.Fulltono Playin’ at AVALANCHE 4 — Video by AKIOCAM
トラックに続き年間ベストDJもフルトノ続きですいません(笑)。でも良いものは良いのでしかたない!
日本のJUKEシーンの先駆者かつトップとして走り続けてきたDJフルトノ。だが今年のフルトノはシーンをリードするどころか、世界を見渡しても誰もまだたどり着いていない場所まで来てしまった。
そのプレイは前述のBC9FWのミニマルなJUKEの世界をDJプレイに拡大したかのようなプレイ。元来フルトノが持つ正確無比なグルーヴキープ力をベースに、一音一音が研ぎ澄まされたミニマルなJUKEが次々と繋がれる事によって生まれる世界は、TRAXMANやSPIN等の純シカゴのJUKE DJとはまた違う日本でテクノを聴いて育ってきたからこそ辿り付く境地。
僕はフルトノのプレイに、97年頃の第一次テクノブームの最中に田中フミヤに感じていたものと同質のワクワクを感じる。二人は廻す曲もスタイルも全く違うが、根本の部分で通じている物があると思う。
テクノを聴き始めてからもう20年経って、ブームの時に感じていたワクワクはもう二度と味わえないかと諦めていたんだけど、それは単なる杞憂だった。DJ April氏の言葉を借りれば”ヤバイ物はヤバイ”。それが全て。こうやってフルトノの進化をリアルタイムに目の当たりに出来るなんて、本当にこの時代の日本に生まれてラッキーだと思う。
Best Dancer of The Year
Weezy(SHINKARON/TH王RA/KFC)
Takuya vs Weezy
※Liquid room KATAで行われてるFootwerkバトルトーナメント Battle Train Tokyoより。グレーのTシャツがWeezy
Jukeのパーティーに遊びに行くようになってからダンサーを見る機会が格段に増え、Footworkは勿論色々なスタイルのダンスに触れる機会があるんだけど、その中で一番惹かれたのがWeezy。
Weezyは日本人のFootworkダンサーとしては最古参で名実共に日本のトップFootworkerの一人なのだけれど、そんなポジションであっても、そのステップにはハングリーさが失われる事が無い。トップにいても常にチャレンジャーの姿勢で挑んでいるような彼のスタイルは、技術の部分は勿論ハートの部分も含め強烈に惹きつけられるのだ。
今年はFootworkの本場シカゴに乗り込み、シカゴのトップダンスチームの一つTH王RA(と書いてジ・エラと読む)のメンバーにまでなって更に進化したWeezy。何時までもその姿勢を忘れずにフロアで熱いFootwerkをかまして欲しいと切に願う。なんて事願わないでも、きっとWeezyは常にハングリーに進化し続けるだろうけどね。
ともかくその動きを上の動画でチェックして欲しい。そして気になった人は是非KATAでやっているBattle Train Tokyoに遊びに行ってみて欲しい。目の前でみるWeezyのダンスは更に凄いから!
BEST Drama of The Year
アオイホノオ
http://www.tv-tokyo.co.jp/aoihonoo/
「勇者ヨシヒコ」「33分探偵」等、福田雄一のドラマはどうも苦手だった。その独特の作風はある一定の層にだけ向けられている気がして「どうよ?好きな人はこういうの好きでしょう?」的なオーラがどうも鼻に付いてしまうからだ。だから島本作品のドラマ化という事で正直もあまり期待しないまま、とりあえず観るか位の勢いでチェックしたのだけど、いざ観たら面白いのなんの!
過去作ではオーバーに感じてしまった福田雄一独特の演出が、原作の持つ劇画的なノリと80年代というバブル真っ只中の頭がおかしい時代の感覚にドンピシャでハマっていて、更に絶妙かつ説得力のあるキャスティングがこれを後押しして、もう否の打ち所が無い傑作ドラマに。
あまりにドラマが面白かったので原作マンガも読み返してみたのだが、これが思ったよりグダグダで、原作の散漫だったエピソードを絶妙に整理して見事な流れを組み立てた福田雄一の手腕に改めて唸らされてしまった。
若干話しは反れるが、同じ枠で放送されたドラマ「ノーコンキッド」は非常に期待していたのだけど、残念ながら期待外れに終わってしまった。薄味のゲーム史ドラマでは無く、この「アオイホノオ」のような濃い人達が自分たちの知らないような価値観の元、周りを置いてきぼりにする位の熱量でぶつかり合う物語を見たかったのだなぁと、この作品を観て改めて思った次第。
BEST Anmation of The Year
Gのレコンキスタ
http://www.g-reco.net/
幼稚園の頃1stガンダムの直撃を受けた世代としては、10数年ぶりの富野監督の新作ガンダムと聞いたらそりゃー興味が沸かない訳は無く、実際に見たら想像以上に面白く、久々にがっつりとアニメにハマってしまった!
丁度物心付いた頃がロボットアニメ全盛期だったので(って、さっきから歳がバレる発言ばっかだな…)毎回用意されてるモビルスーツの戦闘シーンなんかもいいいんだけど、この作品の魅力はなんと言っても会話劇。
良くも悪くも富野節と言われる独特のセリフ回しで展開される会話は、そのやりとりを聴いているだけでワクワクが止まらなくなってくる。
最近はアニメに限らず、オリジナル物のドラマとかでも登場人物が属性(例えばツンデレとか…)を考えてからそこに肉付けしたような記号的なキャラクターしか出てこない作品があまりにも多く、辟易しているのだけど(逆にその記号的なキャラクターをメタ的に利用した面白い作品もあるけどね…)、それらに比べてGレコの登場人物は、それぞれの意思を感じられる生き生きとしたキャラクターばかりで、群像劇的に楽しめるのよね。
出てくる用語の解説が少ないので若干とっつき辛い等欠点もあるけど、その点を差し引いても十二分にお釣りがくる傑作。
BEST Beauty of The Year
小松 菜奈
始まりはドコモの「D-Video」のCMだった。
共演の、いかにも女優らしい佇まいの石井杏奈も中々魅力的だったのだけれど、それ以上にそのルックスと独特の雰囲気で魅了したのは小松菜奈だった。
でもクールなルックスは好き嫌い別れそうだったので、売れるのは難しいのかなぁと思っていたのだけど、より映画監督にモテそうと思っていた石井の方はそんなに注目されずに、逆に小松が次々と雑誌の表紙を飾るようになる。その表紙を見る度にその趣のある表情に何度もうっとりしていたら、次は映画「渇き。」の主演として各種メディアにバンバン露出していつのまにやら大ブレークを果たしてしまった。
「告白」の橋本愛といい中島哲也の選美眼は本当に素晴らしいですな。
最近ではモデルがテレビのバラエティーでタレントの如く活躍するのを良く見かけるが、そんな番組に出ている単に整った顔というだけのモデルは全く興味を持てない。小松菜奈はそんな履いて捨てるようなモデルと一線を画す、威圧感をも感じさせる程の美しさで周りの空気感をも変えてしまうような稀有なモデルだと思う。これからもくだらないテレビドラマとかに出ないで、映画とモデル業だけに絞って、その美しをどんどん披露して欲しいものですな。
てな感じで音楽から綺麗な女の子まで好き勝手なベストでしたがいかがでしたでしょうか?
え?何の参考にもならないって?きっと、この後更新してくれるレジデントDJ勢がもっと面白くてためになるベストを挙げてくれるだろうから、オイラのはジャブって事で勘弁。
それでは1/3のaset Finalで逢いましょ〜。
Author Profile
- とにもかくにもテクノが好き。
ミニマル~クリックがテクノならハードテクノもテクノ。デトロイトだってダブステップだってエレクトロだって、オイラに言わせりゃ皆テクノ。
今の時代の空気を取り込みつつも、そんな”テクノ”を新旧関係なく紡いで新しい響きを作れたらなぁと。「最新ミニマルでストイックなグルーヴを…」みたいなのが好きな人は他にいくらでも良いDJがいるはずなのでそちらをどうぞ。
「四の五の言わず、テクノが好き」って方。一緒に楽しい時間を作りましょう!
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